今年の春、ベランダで洗濯物を干しているとけっこう大きなハチが寄ってくることが多くて、ビクビクしていました。ミツバチよりも明らかに大きいハチで、調べてみたらアシナガバチというらしいです。うちはマンションの2階なのですが、別に花を育てているわけでもないし、ちょっと多すぎない? と思ってたのですが、じきにわかりました。というか、早く気づけよ! という感じなのですが、初めてハチを見かけて何週間か経ってから、エアコンの室外機の中からハチが出てくるのを偶然見かけたのです。びっくりしました。それで室外機をじーっと見ていると、どこかからハチが飛んできて、いったん室外機の金網の上に捕まってから、スルッと中に入っていくのが見えました。さらにじーっと見ていると、もう一匹飛んできてスルッと中へ。それから、別のハチが室外機の中から顔を出して金網の上に体を落ち着けると、ブーンと羽ばたいてどこかへ飛んでいきました。うーん。これは困った。

でも、そんなハチの活動をずっと眺めているうちに、なんだかちょっと可愛らしく思えてきました。室外機の金網のスキマが小さいのか、いちいち苦労しながら潜り込んでいるようなのです。なんか、勢いを付けてというか。どこかから飛んできたハチは、これから一仕事始めるかのように金網の上に体を固定して、「さあやるぞ!」みたいに身構えてから、なかにスルッと入っていきます。室外機の中から出てきたハチも、「ふう、やれやれ」みたいに出てきて、金網の上でひとしきり落ち着いてから飛び立ちます。

頻繁に出入りしているわけではないのです。うちはベランダに洗濯機を置いているのですが、洗濯機を回したり洗濯物を干したりしている間、まったくハチの出入りがないときもあります。そんなときハチは、いったい何をやっているのでしょうか? 中で巣を作っているか、外で蜜を集めてきているのかしているのでしょうが、あんまり出入りがないと、「もしかしたら体が大きくなり過ぎて出られなくなってしまったのでは?」なんて、妙な心配をしてしまいます。

駆除する方法はネットで調べるといろいろあるようで、だいたいは何かをスプレーしたりとか振りかけたりとかなんですが、スプレーしたとたん中からボワっとハチの大群が出てきて大変なことになりそうで怖そうです。ですから、業者に頼むかなあなんてぼんやり考えたりもしました。でも、なんだかこんなに頑張ってるハチを駆除してしまうのはちょっと違う気がしてきて、「もうちょっとこのままにしておこうか」みたいに考えているうちにずるずると夏になってしまいました。

いやー、暑かったですよ! この夏は! 「ハチを取るかエアコンを取るか」で、私はハチを選んだのです。押し入れの奥から扇風機を引っ張り出してきて活躍してもらいました。熱帯夜も扇風機でなんとか乗り切りました。昔の人は偉かったんですね。こんな暑さに耐えていたなんて。扇風機を使ってるだけ私なんてまだまだ甘っちょろいもんです。うちわだけで過ごしてたんですものね。なんて耐久レースを続けていたのですが、そろそろ秋の気配がしてきてようやく現代人の生活に戻れるかという今日この頃です。